「総長…俺…危ないっ!!!」

『は…』

ゴツッ…

バタンッ…


「チッ…邪魔しやがって…」


『…紳?』


目の前には何故だか紳が倒れていた…

確かについさっきまでは座っていたはずの紳が…

「あ〜ぁ…後少しだったのに」


声のする方を見ると鷲牙の総長が鉄パイプを持って笑っていた


「だけど…今度は外さ…「梓!!!」
チッ…また邪魔者かよ…しゃ〜ない…待たね♪鳳凰の総長さん」


そう言って鷲牙の総長はその場を後にした


「おい…梓!大丈夫か!?」


『憬…っ紳!!!』


動かなかった頭を動かして紳を見た


「う…」

弱々しく唸りをあげる紳を上半身だけ起こした

『紳…』


「総…長?…無事…っすか…」


『んで…かばったんだよ!!!』


弱々しかった紳は更に弱っていた

「おれ…どうし…てもっ謝り…たか…た…」


『謝るってなにをだよ!』

「めい…わくば…かり…か…け『仲間なんだからんな事気にしてんなよっ』

「あり…がとぅ…ござ…す…」

 そう言いながら少しずつ目を閉じていく紳

『おいっ紳…勝手に鳳凰抜けんじゃねぇよっ!』


「へへ…おれ…は…んなやわ…じゃな…いっす…よ…」

 ス…と紳は静かに目を閉じていった


『おぃ…紳?冗…談やめろよ…』


そう言いながら私は紳の頭を支えていた左手を見た

『…っ』


左手は生暖かい真っ赤な色に染められていた


『紳っ!!!』