…――


工場にたどり着いた私はためらうことなく扉を開けた


ダンッ…


『紳を返せ…』

「総長…!!!」


ドクンッ…


工場の奥で傷だらけになっていた紳を見て怒りに満ちていた


「へぇ…上玉だね♪」


紳の後ろから聞こえてきた声は電話越しに聞いた声と一致した


『てめぇ…それ以上紳に手ぇだしたらただじゃおかねぇからな…』


「まぁまぁ〜交換条件♪」

『交換条件…?』


「そう♪ここにいる奴等全員倒したら返してやるよ」


その言葉と同時に鉄パイプやナイフを持った奴等が囲むように現れた

ざっと20人前後か…


『上等だ!!!』


…―
……―――

…20分後―


『ハァ…ハァ…』


「総長…」


片っ端から潰していった私はほぼ無傷で残った

鷲牙の総長はいつの間にか姿を消していた…


『大丈夫か?紳』

私は紳に近づき縄をほどいた


「すい…ま…せん…総長…俺っ」

『悪かったな…』

「え…」

『本当は…お前が高校に入ったら入れるつもりだったんだ…幹部に…』