…それから3日後―


「紳…来ねぇなぁ〜」

「居たら居たでうざいけどな…」

「あ〜ぁ…」


『うるせぇ!!!』


紳にキレてから3日が経った
あれから紳は一度も来ていない


『はぁ…』

紳が来なくなってから新や彼方、空がずっとこの調子だった


「あの…梓さん」


そんなどんよりした空気の中鳴耶が尋ねてきた


『あ?何だ』


「…実は、紳の奴家に帰ってないらしいんです」


『紳が?』


「はい…どんなに嫌なことがあっても必ず家に帰っていたんですけど…」


鳴耶の話を聞いたとき胸の奥でざわざわした感覚があった

…嫌な予感がする

そう察したとき
…♪〜

ケータイが鳴った


『もしもし…』

[総長…]

 弱々しかったが紳の声だと分かった

『紳…お前一体今何処にいんだ[すみま…せん…総長…]


『おいっ紳?お前どうし…[へぇ〜♪鳳凰の総長が女だって本当だったんだ]


次に出た声は紳ではなかった


『紳に…何した』


2人の会話を悟った周りはシン…として次の言葉を待った


[ちょっと〜何か俺が悪者みたいな感じになってんじゃんか〜言っとくけど先に向かってきたんはこいつだから]

[すみま…せん…]

電話に出てる男の後ろで紳が弱々しく謝っていた

『とにかく紳を離せ…』
[ん〜条件があるなぁ]

『条件?』

[電話じゃらちあかないからこっちに来てくれる〜?]
『は?ふざけ[俺は『鷲牙』の総長…じゃぁ待ってるから〜ブチッ…]
おいっ!チッ…』