side教室


「なぁ。葵知らん?」

 昼休みに入り葵が居ないことに気づいた大和が尋ねた

「さぁ…」


「さぁ…って…相変わらず冷たいなぁ〜貊渡は」


貊渡の冷たい態度に火花を散らす大和


「まぁまぁ!貊渡が冷たいなんていつものことじゃん」


「俺は冷たくない…」


靖抖の言葉に反発した貊渡


「それにしとも…最近葵休み時間や放課後に居ないことが多いな」

 思い返した様に話す翔

「だな。もしかして喧嘩しに行ってるとか?」

 ふざけて言う惺
 
「お前と一緒にすんな」

そんな翔の突っ込みに笑うクラス一同
一人を除いて…


「…」


「何やねん!龍翡さっきからむっすぅと」


「別に…」


「あんなぁ〜「葵なら屋上に居たぜ」
そうそう屋上に…って大輔!いつの間に居たんや!?」


突然の大輔登場に驚く大和


「ついさっき来たんだよ」


「…で屋上何かになんでいんだ?」


「さぁ…でも、1人じゃなかったぞ」


「は?」


「んな怒んなって!」


「別に怒って…「誰といたの?」


否定しようとした龍翡の言葉を遮って尋ねた靖抖

「ん〜…3年の…確か…あ!汰惺泰稀だ!!」


「汰惺って…『鳳凰』の総長の?」


靖抖の問い掛けに「うん!」と頷いた大輔


「何であいつが鳳凰の総長なんかと知り合いなんだ?」


龍翡のいつもより低い声が響いた
周りの空気がはりつめていた…―