「28対29で2-Dの勝ち。よって優勝は…2-D」


「「やったぁ〜!!!」」


体育館全体が歓声に包まれた


「葵!やった「葵〜!やったなぁ!!!」


龍翡の話を遮るように大和が抱きついてきた


『ぐぇっ…』

「俺も!!!」

『おわっ!!!』


大和だけでなく大輔や靖抖珍しく惺までも抱きついてきた


『し…じぬぅ…』


「大丈夫か?」


押し潰されていた私を貊渡が助けてくれた


『サンキュ…』


「あぁ」


「…」


後ろから凄い負のオーラが出てるんだけど…


『龍翡!』


「…」


拗ねてやがる…ガキかお前は!!!…と言いたいのを押し殺し龍翡の側に行った

『龍翡…ありがとな!』


満面の笑みでお礼を言った


「いやっ…別に////」


何で顔が赤いんだ?


「…くそっ…」


声のした方を見ると手を踏みつけた奴が悔しそうに床を拳で殴っていた

私はそいつに近づいて手を差しのべた


「ぇ…」


『あねさ…確かにズルばっかりだったけど…正直言うとお前らとバスケして楽しかったんだよね!だから…』


そいつの手を掴んで立たせた


『またやろうぜ!バスケ』

「だけど…バスケ部は…」


『…バスケ部は廃部になんかさせないよ…』


「え?」


訳のわからないという顔で見てきたので任せろ!という意味で微笑んだ


「っ…//////」


「おい。廃部にさせないってどうすんだよ?」


『まぁ…みてろ』


そう言って観客席に座る教頭の近くまで行った