急いで謝るとどこかに走り去っていった
 逃げやがった…

『…たくっ』


「…おい」


『ん?』


呼ばれたので振り向くと纏龍寺が立っていた


「悪かったな…巻き込んじまって…」


『あ…あぁさっきのことか…別に気にしてないから気にすんな。逆に巻き込まれたお陰で言いたいこと言えてスッキリしたし…』


「だけど…」


まだなにか言いたそうな顔をしていた
こいつ…良いやつなんだな…

『ん!』

私は纏龍寺に右手を差し出した

「は?」


『握手。俺瀬縋葵。同じクラスで同じ寮だから。よろしくってことで!』


「…お前。悪かった…チンチクリン何て言って…俺は纏龍寺龍翡。龍翡でいい」


握手をしながら龍翡は言った


『あぁ…俺も寝坊助って言ったし…お互い様じゃん!』


「お前変わってるな」


『何処が?』


「周りの奴等は教師と言い争っても関わろうとしないのに…お前は違った」


『そうか?言いたいこと言っただけなんだけど』


「サンキューな…お陰で俺もスッキリした」


そういって龍翡は笑った

『あぁ!ニコッ』


「…っ/////」


微笑み返すと龍翡の顔はすぐに赤く染まった


『どうした?顔赤いぞ』

 そういって覗き込むと…

「なっ…////何でもねぇよ!!!」


と言って顔をそらした


 何なんだよ!!!



そんなやり取りをして私達三人は教室に戻った