一呼吸して、ぐっと意識を固めた。 緊張するな、緊張するな・・。 まず、えっとうーんと・・・。 もう!なるようになれ! 私が扉を開くと目の前には翔がいた。 「え、えっとー」 私が戸惑っていると、翔が私から顔を逸らした。 「・・・翔?」 どくどくと速度が速くなる。 「裕子、俺殺す気?・・・」 腕で顔を隠しながら、翔は顔をあげた。 真っ赤になっている顔。