ボブの髪にワックスを塗る。


ふわっと作った髪。


一応応急処置はできたけど・・・、せっかくなんだから浴衣が良かったよ・・。



翔とせっかく、二人でいけるのに。


暗い気持ちのまま、下へと降りる。


「あ、裕子ー」


ブルーな私にハイテンションなお母さんが話しかけてくる。



「何・・・?」



憂鬱・・。


憂鬱・・「翔くん?って子が、玄関で待ってるわよ」



え・・・



えぇぇぇぇぇ!!


「え、翔が!?」


「うん、どうぞって言ったのにここでいいですって・・。」



私はお母さんの言葉を最後まで聞かず、急いで玄関へと向かった。