「真朱さんとは?」
聞くと、竹之内はぎょっとした様な顔をする。
「…何でソレを」
「私は何でも知ってるのよ」
ニヤッと笑ってやると、竹之内は坂本を睨む。
その坂本は煙草を咥えたまま窓の外に視線を逸らしていたが。
「…向こうの親御さんとしっかり話をつけました」
「ニートなのに?」
坂本が茶化すが、
「本屋でバイトし始めたんだよ」
と竹之内は睨む。
こいつらの最初の頃のみょーな溝は無くなった様だ。
「来年あたりに司書資格とるんだ」
「…なにそれ」
「簡単に言えば図書館で働く為の資格だよ」
補足してやると、坂本はほー、と言う。