[松葉]
「この後に及んでいちゃいちゃしてんじゃねーよ!」
叫んだら、腹から血が出たのが分かって、鳥肌が立った。
俺、死ぬんじゃねえか?
まあまあ、あの暴れ馬の赤頭と素晴らしい銀髪の彼がーーーー
「ちょ、青一…も……」
「うるさい。まだ付いてる」
「おい…っぶ、マジで……怒るぞ…」
「俺の所為だろ」
「うるせえ 守らねえとダメだろうが」
「いちゃいちゃいちゃいちゃいちゃいちゃいちゃいちゃしてんじゃねえ!」
ああ おなかいたい
青一が着物の裾で、坂本の口を拭っていた。
嫌がるように手を引き剥がして、坂本は怒鳴る。
「だぁから!もー良いつってんだろ!お前と生きて此処出たいんだよ!」
そして恥ずかしくなったのか、退けよてめえら!と手当たり次第に殴り始める。
青一の顔は朱に染まっていた。