「…何飲むの」
そう言ってから、余計な事考えてただろ、と図星を指され、溜息を吐かれた。
「えと、それ」
何でも良かったから、適当に1番上の列に並んでいる、お茶を選ぶ。
竹之内はさほど手を伸ばさずにボタンを押して、がごんと出てきたお茶を腰を曲げて取り出し、あたしに手渡す。
「…結構デカいんですね」
「………あ?」
思った事が口に出ていた。
「あ、いや、身長が」
「ああ…お前が小さいだけだろ」
「はあ?ちゃんと158ありますから」
「…160無えんだろうが」
「そう言う竹之内さんはどうなんですか」
「183」
「…反応に困ります」
「じゃ聞くな」
蝉が五月蝿いし、沈みかけの日差しが突き刺さる。
ケータイを開くと、5時を少し回った所だった。
あたしが近くのベンチに腰掛けると、その隣に竹之内が立つ。