[Giove]
「追わねーの?」
何か漏らされたら困ること、あんでしょ?
そう言うと、大半が部屋を出ていった。
「…お前らも、行けよ」
残った奴らにも言う。
死体ぐらい始末できる
びく、と赤頭の隣に座る銀髪が身体を強張らせた。
慌しい足音がなくなって、静まり返った教室で、
こちらを見る銀髪の目は、もう情夫のそれではなかった。
「………ろしてやる」
青い目から溢れる涙が、銀の睫毛を伝って、落ちた。
女の様な唇を戦慄かせ、言うべき言葉を、言おうとする。
「…殺してやる」
「やれるならやってみな」
銃を抜いた。
今 度 は本物だ。