紅鳶が笑う。

「きっと竹之内さんは、その人の事が好きなんですよ」

この人は、性別聞かなかった。

説明するには難しくて、曖昧なんだけど、
俺の中で少し分かった気がする。

「紅鳶さん」

「はい…あ、え?名前……」

「ありがとう」

冷えピタを額に貼っつけたまま、俺は布団を飛び出し、坂本の部屋に向かった。