[真朱]
眼を開くと、黒い物が見えた。
半裸らしく、発達した腰骨が綺麗に浮き出ていた。
「…何時まで寝てんだ?」
顔を覗き込んでくるのは
「あれ…」
あたし此処で寝たっけ?
「ベランダで寝てたから運んだんだよ。腰悪くするから二度とすんなよ」
「ああ…うん、ごめんなさい」
ジョーヴェが白頭を掻き毟りながらホントにわかってんのか?とあたしを見た。
「じゃ、行くぞ」
「行く?何処に?」
「はあ?何言ってんの。昨日移動するっつったろが」
「ああ…あ、服は?」
「制服で良いだろ。スウェットで行っても面白そうだけど」
どうする?
「制服で」
「あ、ソウ」