[Giove] 「マソオ」 「…」 「おい、マソオ」 俺が夜中に起きると、真朱が窓枠に腰掛けたまま寝ていた。 一度、深くすう、と息を吸い、ふうっと吐き出すと、真朱は身を捩らせた。 「…ホントだめだな」 女のクセにベッドで寝ないなんて。 俺は真朱を持ち上げ、さっきまで俺が寝ていたベッドに寝かせた。 「…ん」 ああ、可愛いな。 綺麗じゃなくて、美しいじゃなくて、可愛い。 キスしたくなったが、止めておいた。