「タケノウチだかは此処にいるのか?」

「ああ」

「ちょっと!松葉さん…」

「構わん。どうせ今此処にはいねえんだ」

煙草に火をつけ、俺を見る。

「次に会う時がもしあったならーーーー」


その下の汚いツラ曝して来な。


「ホントに忘れたのか?酷いなあ?」


メルクーリオさんよ?


その名を呼べば、松葉は目を見開いた。
朱鷺も加藤もポカンとしている。


「………まさか、お前」


「また、お目に掛かりましょう」


その言葉に俺はウインクを一つして、スゥイーノが乗ってきたバイクの後ろに跨った。