「一つ良い?」
しばらくして、マソオが俺に聞く。
「あ?」
「その、何て言うか、あたしが起きた時の事なんだけど…」
ミカって誰?
「あーデリヘル嬢」
言ってから、あ、デリヘルって分かる?と振り向くと、マソオが玄関に向かった後だった。
「…ちょ、」
玄関で腕を掴むと、
「最ッ低!!」
ワオ、怖い。
罵声を浴びて、如何したものかと困っていると、マルテが俺を押し退け、マソオの腕を取った。
「Che palle,Giove」
「…へいへい」
怒られちまった。
言葉が分からなくても何となく分かるモンなんだな…
と変に感心していると、そのまま二人は出て行ってしまった。
流石にマズくねえか?