「…?」

不思議そうな顔をした男。

「マルテ、帰ってたのか」

後ろから声がした。
振り向けば、さっきの男が立っていた。

「…え?」


髪の毛が、真っ白になっていた。


「ヅラだ、ヅラ」


ぽい、とベッドの上に投げ出された物は茶色の塊。

「色々タイヘンなのヨ、ジャップは厳しくてね」

肩を竦め、男はあたしの向かいに座った。

舐める様な視線に当てられて少し身じろぐ。