[真朱]

喉が乾いた。

「ん……」

身体を起こす。
頭がくらくらした。

何処だろう…

竹之内のマンションに、似ている、気がする。

『んーっんっ愛してる!』
『うんっ!またミカの事呼んでね!」
『勿論もちろん!』

妙に浮かれた男女の声がした。

…え?

ばたんとドアが閉まる音がして、足音がペタペタと近づいて来る。