俺はニンマリと笑うと、スラックスから紐を取り出す。
ある程度太いが、1メートルほどの縄だ。
「んな短いので届く訳ねえだろ!」
「先生、俺より良い頭持ってんでしょ」
視線を何処かに走らせていたが、俺を見て、まさか、と口を動かした。
「…うん。非難梯子だと時間かかるし」
「嫌だ!そんなことしたら―――――――」
死んじまう
今の俺たちにはマイナスなその言葉を遮る様に俺は先生を抱えると、
無造作に腰に巻きつけ、雨水を流すパイプに同じように巻きつけ、
飛び降りた。
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