あたしの栗色の髪が、風にサラリと舞う。


真っ直ぐとしたあたしの視線の先には、驚いたように目を丸くする先輩が映っていた。




「…あっそ。」



そっけない、態度。


すぐに目をそらし、節目がちになってしまった先輩からは感情は読み取れないけど。



もしかしたら照れてるのかな、って。


なんとなく、感じた。








「…あのさ。」



よくわかんない、あたしの愛の告白から数分が経過し、先輩の手元にあるお弁当が、大分空っぽに近づいてきたころ。



先輩が、遠慮がちにあたしに声をかけてきた。