らしくない愛想笑いまでして。

本当はあんな性格じゃないのに、清楚な感じを装って。


多分あの時のあたしは、数々の主演女優賞を総ナメするぐらい、素晴らしい演技だったと思う。



「結愛…。」



ママが複雑な感情を露わにしながら、ポツリと呟く。


パパも顔には出さないが、何かを考えてるようだった。



「…外見で選ぶのはダメだよ??」



ママが深刻そうに呟く。


あたしのことを考えてくれてるのが伝わるから、それがとても重みがあるように感じられた。