「……。」
『……。』
黙ってジッとあたしを見つめる健二くんと、それを見つめ返すあたし。
…こうやって、改めて見るとさ。
やっぱり、まつげ長ーい。
彼のことを知る度に、雄大くんに近づいてるような気がする。
「…桃の丘高校。」
ボソッと、あたしから目線を逸らしながら小さく呟く健二くん。
あたしはキランと目を光らせた。
…桃の丘、高校!?
『やったー!!!!』
両手をグーで握りしめ、ガタンと席を立つと、怪しい雄叫びをあげるあたし。
同時に周りの人からの痛い視線が突き刺さったけど、気づかないフリをした。