そっか。
健二くんは遅刻したんだっけ。
脱走する前、それを聞いて頭にきたのを思い出す。
…でも、まあ、前言撤回。
遅刻しても、健二くんなら許しちゃう!
『はーいはい!質問!』
気になったことがあるあたしは、その場で大きく挙手をする。
健二くんの二重だけども切れ長の瞳が、大きく此方を向いた。
「…どうした??」
『どこの高校ですか??』
ここ、あたしにとっては超重要。
あまり遠いとこだとなかなか会えないし、アピールもしづらい。
まぁ、こんなに理想ピッタシだから、ちょっとぐらい遠くても諦めたりはしないけど。
学校が近かったら嬉しいなぁ…なんて。