走る、走る、 あなたの元へ… ――――――――――… ―――――――――… ――――――――… 大きい背中と、放り投げられた長い足。 一際目立つその外見を、あたしはすぐに捉える。 やっと、見つけた…。 愛しい、愛しい、最愛の人。 『……。』 手を、ギュッと握って。 走って荒れた息を整える。 ついでに、乱れた髪も手ぐしでとかしたりして。 …とにかく、先輩の前では一番可愛いあたしでいたい。