本来の結愛は前向きで、笑顔が眩しくて。 失敗を恐れないような…そんな性格。 俺はそんな結愛だからこそ、好きになったんだ。 …抜け殻になった結愛は、結愛であって結愛じゃない。 『……。』 ふと、空を見上げた。 空は俺の気持ちと反面、晴れ渡っている。 俺はまだ、この場から動けないまま。 ――仕方、なかったんだよ。 俺の好きな結愛を引き出せるのは先輩であって、 俺じゃないんだから。