『…別れたくなんかっ、なかったよぉ~!!』 形は別れてないけど、これはフられたも同然だと思う。 いつの間にか隣にいた果歩は、静かにあたしの背中をさすってくれた。 「…結愛は、素直じゃないんだから。」 まるで泣いている子供をあやすような、そんな口調をしている果歩。 背中をなでる果歩の手が、今はすっごく恋しい。 あたしは果歩に見守られながら、子供のように声をあげてないたのだった。