「はぁぁー!?」 果歩がガタンと机から立ち上がり、大きい声をあげる。 その無駄に声量の高い声は耳にキーンときたので、あたしは慌てて手で耳を塞いだ。 「なんでそんなことになってるのよ!?」 『だってぇー。』 本当は、別れてないけど。 先輩に「やだ」って言われたから、事実上余裕で恋人同士だけど。 果歩には、あえて『別れた』と言う。 だって、置いてかれたなんて… カッコ悪いじゃん。