これから、先輩はどう出てくるんだろうか。



…でも見た感じ、先輩は自分が結愛のことを大切に思ってるなんて、気づいてないみたいだ。




「…結愛ちゃん泣いてるけど。

慰めてあげないの??」



背中をポンって叩かれ、俺は切なさを噛み締めながらも振り向く。


そこには、俺の親友である田中が、結愛を見ながら突っ立っていた。



『…んー。どうしよう。』



きっと、今ここで俺が来ても、結愛は喜ばない気がする。


結愛は、先輩が来てくれるのを待っているんだ。