きっと、2人とも不器用なんだと思う。


…特に賢治先輩は、誰よりも、ずっと。



俺は昨日のやりとりを思い出し、また自嘲気味に薄ら笑いをした。





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『…結愛の、彼氏さんですか??』



結愛が、先輩と女が一緒に歩いてることを目撃し、どこかへ駆け出していってしまった後。


俺は早口ながらも、先輩を挑発的に睨みつける。



先輩は結愛が走りさる残像を見つめた後、揺れる瞳でこちらを見てきた。