あたしの足は止まることを知らない。 一分一秒でも早く、遠くへ行きたくて。 先輩から離れてたくて。 あたしはがむしゃらに、一歩一歩を踏みしめていた。 「…結愛の、彼氏さんですか??」 「そうだけど…。」 「…結愛を泣かせるなら、俺、遠慮なくいただきますから。」 ――こんなやりとりが、 背後で行われてるとは知らずに…。