『…ははは。』



自分でもよくわからない、笑い声をあげる。


なにかが崩れたように、あたしは機会音のように笑い続けていた。


さすがに先輩もヤバいと感じたのか、慌てたようにあたしに駆け寄ってくる。



「…結愛!!」

『…やめて!!』



涙で視界がにじむ。


あたしの大声に怯んだ先輩は、その場に立ち止まった。



『言い訳なんて聞きたくないよ…。』

「言い訳じゃないから!

とりあえず…」



先輩が珍しく血相を変えて何かを訴えていたけど、何も聞こえない。


スーッと耳から耳へと抜けていく。