だってさ、よくよく考えてみると、あたしって最悪だよね。


いくら嫉妬してもらいたいからって、彼氏の前で『他の男とデートします』宣言なんてして。



…さっきまでは4人だったからともかく。


挙げ句の果てに、豊くんと2人きりになろうとしている。



こんなの…

先輩に振り向いてもらえないで当然だ。



『…豊くん。』



必死に上を向いて涙を零れないようにしながら、静かに豊くんに声をかける。



…豊くんには悪いけど。


2人きりになるの、やめる。

先輩に悪いもん。