こんなふうに、なんとなくだけど、形だけは恋人らしくなってきたあたしたち。



…人気がある、先輩。

前は中庭でご飯を食べるたびに、本当にあたしと付き合っているのか確かめるべく、ギャラリーが集まってきてたけど…

今じゃすっかり公認カップル化してるみたいで。


ギャラリーもいなくなり、あたしと先輩は中庭に溶け込めるようになっていた。



…てゆうか、先輩と公認カップル。


なんか、嬉しい。




『ねぇ、先輩。』



無言でお弁当を食べてる先輩の服の裾を、ちょこんと引っ張る。