「…でも、あれだよね。」

『ん??』



突然、改まったような口調で果歩が話し出すから、あたしは痛みをこらえて果歩に視線を向ける。


果歩は一瞬だけニヤリと微笑んだような気がしたが、すぐに口を開いた。



「結愛は数学とかできるくせに…

恋の方程式は解けないのね。」

『…ぶっ!!』



思わず、吹き出してしまった。



だって恋の方程式とか、寒っ!


っていうか、果歩の柄じゃない!!