てっきり、いないかと思っていた。



だから、聞いたのだ。



「だ、誰とですか!?」



私は身を乗り出して聞いた。



これは、この学校の女子全員の意志でもあるのだ!



「ん?彼女以外に誰がいるんだよ。」



先生は笑いながらいった。



「そ、ですか……」


気持ちを悟られないように、私は笑顔を作って言った。



「あーぁ。折角、ちぃ達とやるクリスマスパーティに誘ってあげたのに…」


私は冗談を交えながら、ぶぅ、と頬を膨らませた。


先生は眉をひそませて、申し訳なさそうに私の頭をポンポンと撫でながら言った。


「悪ぃな。先約がなかったら行ったんだが…」



その行為にいちいち反応してしまう自分がいる――。


早く治まれ!


そう自分の胸に言い聞かせる。


「い、いいよ!仕方ないし…!」


赤い顔を隠すように、私はそっぽをむいた。


先生はクスッと笑って言った。


「そんなことで怒ってるようじゃ、まだガキだな。」


私はムッとして、先生の足を踏みつけた。


「いてぇ!」