「色々決めないといけない事があるんだけど、とりあえず今日は“来紋戦”についてだ」




…らいもん、せん?何だそりゃ。




「今年もそんな時期なんだな」



「何やるー?」




来紋戦とやらについて、由羽先輩と紅羽先輩が思い思いに呟いているけど、あたしにとっては何の話かがサッパリ分からない。


そして、話題に着いて行けていないあたしを見て、偉そうに笑っているヤツが、約一名。


その名は…にっくき小杉春流。何か腹立つ。


机の下で軽く握りこぶしを作ると、斜め前に座る瑞兄が、あたしに視線を向けてきた。




「そういえば未愛は初めてだから分かんないだろ、来紋戦について」




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