ドキッ…


鼓動が大きく波打つ。


この前と同じ、変な気持ち…。


や、やだ…
またドキドキしてる…。


「九条君…めっ…眼鏡返してってば…。」


「あと少し経ったら返すから。」


このドキドキを静めたいから、早く眼鏡を返してもらって、九条君から離れたいのに…


私の主張は聞き入れてもらえない。


結局、しばらくの間…
かなり不服ながらも、九条君に眼鏡を外した顔をバッチリと見られてしまった。