「弟も妹も可愛いよ。毎日、二人の笑顔に癒されるから…。」


そう…
あの二人がいるから、私は辛い時とか苦しい時も救われるんだ…。


「可愛いのは…、弟と妹だけじゃねぇだろ?」


「え?」


九条君は自分の座っているイスを、私に触れてしまいそうなくらい近くに寄せた。


「紗智も、弟や妹に負けないくらい可愛いじゃん。」

九条君は笑みを浮かべた後、私のかけていた眼鏡を素早く外した。