「・・・苺??」
「うん・・・かっこいい人だね」
「でしょ!?やっぱいいよねーバスケ部は」
ますは私の肩をつかみ前後に揺らす。
「・・・まゆ?」
「ん?」
「あそこのひとって・・・」
おそるおそる“彼”のことを訪ねてみる。
「あぁ南先輩?この学校じゃ悪で有名だよね」
目を細め彼を確認するとまゆは説明してくれた。
「河野先輩と同じ2年なんだけどさ。男子からも女子からもモテモテでさー」
河野先輩とかまゆが片思いしている先輩のことだろう。
「あの人2年なのに3年よりも上って感じでさ。とにかくすごい人なんだよ。南先輩って」
まゆはニコっと笑うと私の腕をつかみ、「戻ろ」と言って教室まで歩きだした。