「苺!あの人!」 まゆが興奮したように私の腕に自分の腕を絡ませてくる。 「あそこの先輩。私たちの一個上なんだ」 まゆは目をキラキラさせてその先輩を眺めていた。 「ねぇねぇ苺はどう思う!?」 まゆの気になる人など目に入らなかった。 今の私には“彼”しか見えていなかった。