「消えただって…?そんなこと信じられるわけないでしょう!?」


私は男の胸ぐらをつかんだ。


「お、俺に言われても困るよ。なんか怯えだして消えたとしか聞いてねーんだから!」


…脅えだして…消えた?


脅えるって…


「俺たちはそれ以外何も知らねーよっ!!じゃ、じゃーな!!」


焦って逃げ出す男たち。


でも私は、そんな男たちを引き止めるほど、余裕はなかった。


…なによ…あんな話聞いちゃったらますます分かんないよ…っ!!


脅える?


何に?


どうして?


…分かんないことだらけだ…