あなたはゆっくり 人差し指をあたしに指した。 『え?』 あたしは意味が分からなかった。 …というより 何も考えられなかった。 『だから翼沙!』 …。 え? なんて? 『ほんとっ?』 またうなずいたあなた。 あたしは うれしかった。 感激して何もいえなくて 口を手で塞いでいた。 目から暖かいものが 流れてきた。 あたしは止めたくて 花火に視線をやった。 けど止まらなかった。 自然と笑みも零れた。