「お酒弱いんですか?」
「そうですね。あんまり強くないっす」
適当に話をしているうちに、酔っ払ってきたので、ウーロン茶を飲む。
山畑先生は、キープしていたブランデーを飲みまくっていて、顔が真っ赤だった。
斜めに座っていた山畑先生とはほとんど話をしないまま時間が過ぎる。
何の為の飲み会なんだぁ?
俺達と親睦を深めたいなら、居酒屋で良かっただろ。
どうしてこういうお店に来たんだよ。
荒井先生との会話を聞いていると、何となく意図がわかった。
「荒井先生はもう俺の飲み友達だな」
「またここ連れてきてくださいね」
一緒にスナックやキャバクラに行く教師仲間が欲しかったのだろう。
俺は、山畑先生が嫌いなわけじゃない。
だから、いろいろ語り合いたかった。
どういう想いを持って、教師をしているのか。
生徒に対してどんな想いがあるのか。
熱い話をしてみたかった。