「スナックですか?ここは。イメージが違いますね」
「まあ、落ち着いて。新垣先生」
喜多先生がいなかったら俺は帰っていたかもしれない。
「それでは・・・・・・山畑先生との出会いに乾杯!」
荒井先生の音頭で乾杯をした。
「いや~!新しい高校で緊張していたんだけど、同年代の先生が多くてホッとしたよ。皆さん、よろしくお願いします」
人懐っこい笑顔の山畑先生はもうすっかり高校に溶け込んでいて、生徒からも他の先生からも親しまれていた。
ベージュのソファに腰掛けて、ウイスキーの水割りを飲んだ。
「お隣失礼します」
ちょっと・・・・・・
困るんだけど。
俺、こういうの苦手だって言ってるのに。
強引に俺と喜多先生の間に座った女性は、俺のグラスに軽くグラスを合わせて微笑んだ。