―事件―





後悔した。



でも遅かった。







なかなか部屋に戻ってこない沙織を心配して廊下で待っていた。




戻ってきた沙織は、目を真っ赤にしていた。




大野さんに無理やり・・・・・・手を出されそうになって、逃げてきたと。





酔っていたからって許されることじゃない。



沙織は、そんな軽い女の子じゃない。






「ごめん、沙織・・・・・・」



「悪いのは私。直じゃないよ」