薄暗い小道に入ると、そこはまた別世界が広がっていた。
地面に置かれた提灯の灯りだけ。
石畳の模様が幻想的だった。
着物を着た女性が数人、歩いてくる。
カランコロンといい音を立てる。
「確か・・・・・・この先だったはず」
その角を曲がった所で、先生はある建物を見上げた。
「何?何?すごい気になる」
「ふふふん。俺からのプレゼント~」
和風な建物の入口に一歩足を踏み入れると、お香のような落ち着く匂いが漂っていた。
エレベーターで10階まで上がる。
エレベーターの扉が開くと・・・・・・
真っ赤なライトが目に入る。
和と洋のコラボレーション・・・・・・
そんな感じのお店だった。
和風な入口なのに、ライトは洋風で。
でも、通路に置かれた提灯の灯りは京都らしい。
どこかお寺を思い出させるようなお香の匂いの中、ゆっくりと店の中へ入る。