「直、まだお腹いっぱい?」



俺達は、鴨川に降り、川のせせらぎを聞きながらのんびりと歩いた。




「歩いたから大丈夫。今なら、鴨ラーメンもう一杯食べられるかも」



「食いしん坊だなぁ、直は」



「幸せだから・・・・・・お腹が減るんだよぉ」




俺の真似してそう言った直が、川べりに座るカップルを見た。





「だめ!!先生、見ちゃダメ」





直の視線の先には・・・・・・

若いカップルがいて。




お酒が入っているからか、真っ暗だからかわからないけど、濃厚なキスをしていた。






「もう、見ちゃった」




「ダメだよ。あんなの見たら、先生のスイッチ入っちゃうでしょ」





ふふ。


もう遅い。




「もう入ったぁぁ」