雑貨屋につくと、直は俺の手を離し、奥の方へ消えて行った。
女の子だなって思う。
買い物が好き。
テンションが上がった直は、近くに俺がいないのに、俺をきょろきょろと探していた。
女性ばかりの店内で、俺は直の元へと急ぐ。
「どした?」
混み合う店内。
直は、もういくつものお土産をかごに入れていた。
「見て見て!!これ、かわいくない?」
直が持っていたのは、足袋の形をした赤ちゃん用の靴下だった。
「虎太郎に買いたいな」
虎太郎というのは、里田と龍の子供。
「いつかの為に・・・・・・俺達の分も買っておく?」
自然に口から出た言葉だった。
どうしてだろう。
今、自然に出た。
俺と直の子供に・・・・・・
買いたいって思ったんだ。
「うんうん!!」
直は、中田とたっくんの為にも、と言い、全部で3つ買った。