話に集中し過ぎて、ランチに食べるはずのサンドイッチがふたりとも全然減らなかった。




「冷めた!!って言ってても、誘われるとノコノコ着いていっちゃう女なのよね、私って。バカだから。そこでビシっと断れればなぁ」





「好きだったら仕方ないよ。誘われたらやっぱり嬉しいもんね」





やっとサンドイッチを口へ運ぶことができた。





「大野先輩って、もし直さえ良ければ不倫でもいいから付き合いたいとか思ってるのかな?そうだとしたら、最低だね」




私は、それはないよと言いながらサンドイッチを飲み込んだ。




そこまで最低な人だとは思いたくなかった。


告白してくれた日の真剣な眼差しだけは信じられる。





好きになっても無駄だってわかっているのに、好きになってしまったって言う大野さんの言葉は信じられる気がした。





私もわかるから。



その気持ちは・・・・・・